ハードウェアのWeb教科書―コンピュータの仕組みを学ぼう!
コンピュータのメモリや記録媒体には様々な種類があります。メモリや記憶媒体の種類と特徴などメモリ関連の知識をまとめています。
このページの目次です。
1. メモリの種類と特徴
2. 主記憶装置の構成
3. メモリシステムの構成と記憶階層
4. アクセス方式
5. メモリの容量と性能
6. 記録媒体の種類と特徴
メモリの種類と特徴について見ていきます。
RAMは、Random Access memoryの略で、どのような番地でもほぼ同じ速度でデータの読み書きが行えるという特徴のメモリです。
ROMは、Read Only Memoryの略で、記録されている情報を読み出すことのみ可能な読み出し専用メモリです。
DRAMは、Dynamic RAMの略で、RAMの一種です。 構造が単純で、比較的安い価格で大容量な製品を製造できるため、パソコンのメインメモリなどに広く使われています。
SRAMは、Static RAMの略で、RAMの一種です。 記憶素子にフリップフロップ回路などを利用し、一度記録した内容は通電が維持される限り何もしなくても保持され続けるという特性があります。 リフレッシュ動作が不要なため同規模の回路で比べるとDRAMより消費電力が少ないですが、DRAMよりも製造単価が高く高価になります。
揮発性メモリは、電源を供給しないと記憶している情報を保持できない性質を持つメモリのことをいいます。
不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)は、電源を供給しなくても記憶を保持するメモリの総称です。
主記憶装置は、記憶部、アドレス選択機構、読み取り書き込み機構から構成されています。
記憶階層の構成、特徴の異なる記憶装置を組み合わせて階層化する目的、考え方、また、キャッシュメモリからデータを主記憶に書き出す方式について見ていきます。
キャッシュメモリは、CPUなど処理装置がデータや命令などの情報を取得/更新する際に主記憶装置やバスなどの遅延/低帯域を隠し、処理装置と記憶装置の性能差を埋めるために用いる高速小容量メモリです。
主記憶は、コンピューターが直接読み書きできるメモリです。
補助記憶は、コンピューターのファイルを格納するのに使われる主記憶以外のメモリです。
ディスクキャッシュは、ハードディスクなどの補助記憶装置にデータを読み書きする際に半導体メモリを経由させることで高速化する技術、またはそのために用いられる装置のことをいいます。
ライトスルーは、キャッシュへデータを書き込む際、同時にメイン・メモリにもデータを書き込む、という動作方式のことをいいます。
ライトバックは、キャッシュにデータを書き込む際、同時にはメイン・メモリへ書き込まず、後で書き戻すという動作方式のことをいいます。
主記憶装置を高速化するアクセス方式について見ていきます。
メモリインタリーブ方式は、複数のメモリ・バンクに対してほぼ同時にアクセスすることでデータ転送レートを高めることにより主記憶装置を高速化するアクセス方式です。
バンクは、コンピュータ内でメインメモリとして用いられるメモリ装置の論理的な構成単位のことをいいます。
メモリの容量と性能に関連した知識について触れていきます。
アクセス時間は、アクセス要求を始めてからデータ転送が終わるまでの時間です。 サイクル時間は、アクセス要求を始めてから、次のアクセス要求を始められるまでの時間です。
ヒット率とは、CPU内部のキャッシュメモリに目当てのデータが存在する確率あるいは割合です。 この値が高いほどデータの読み出しを高速に実行できます。
メインメモリ(主記憶)とキャッシュメモリ(キャッシュ)が両方搭載されているコンピュータで、CPUからメモリへの1回のアクセスにかかる平均時間のことを実行アクセス時間といいます。 キャッシュメモリーを使った実効アクセス時間は以下の式で求めることができます。
キャッシュメモリーのアクセス時間×ヒット率+主記憶のアクセス時間×(1-ヒット率)
記録媒体の種類と特徴について見ていきます。
コンピューターの補助記憶装置でデータが書き込まれる対象を記憶媒体といいます。 記憶媒体とは何かをテーマに記録媒体との違いやさまざまな記憶媒体の種類を一覧でまとめました。
読出し専用型は、ROM(Read only memory)のことで、読み取り専用のためデータの書き換えや追記はできません。
追記型は、1回のみ書き込みができるディスクです。
書換型は、データを繰り返し書き換えることが可能です。
ハードディスク(HDD)は、薄い金属の円盤(ディスク)に磁性体をコーティングした複数枚のディスクを高速に回転させ、 各ディスク面に用意された磁気ヘッドを指定されたトラックに位置づけ、磁気ヘッドが非接触でデータを読み書きする記憶媒体のことをいいます。
SSDはHDDと同じ見た目で同じIFに取り付けられるフラッシュメモリを使用した記憶媒体です。
CDは、樹脂製の円盤に細かい凹凸を刻んでデータを記憶する媒体です。 音楽やデータの配布用として普及しました。 CD-ROM、CD-R、CD-RWなどの種類があります。
DVDは、再生専用型、追記型、書換え型の3種類があり、片面2層記録方式のDVDの場合記憶容量が8.5GBあり、 CD-ROM(640MB)の約13倍の記憶容量があります。 DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-Rなどの種類があります。
ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)は、 片面25Gバイト、両面50Gバイトと書き換え可能な大容量光ディスクです。 CDやDVDと同じ直径12cmの光ディスクをカートリッジに収納した形状で、 波長の短い青紫色レーザを採用することで記憶密度を高めています。
フラッシュメモリは、データを書き込んだり読み出したりすることができる記憶装置の一種です。 USBメモリ、SDカードなどがフラッシュメモリに分類されます。
USBフラッシュメモリは、USBを用いてコンピュータに接続してデータの読み書きを行う半導体メモリを用いた外部記憶装置のうち、別途メモリーカードやリーダライタを必要とせずに単体で動作する外部記憶装置です。
SDカード(SDメモリーカード)は、デジカメやビデオ、スマートホンなどに利用されているフラッシュメモリを使用した記憶媒体です。
ストリーマは、磁気テープ式の補助記憶装置です。
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