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補助記憶装置は別名で外部記憶装置ともいい、主記憶装置の記憶容量を補うための補助的な役割をもつ記憶装置です。
このページの目次です。
1. 補助記憶装置とは
2. 補助記憶装置の処理機能
3. 補助記憶装置と主記憶装置との違い
4. 紙テープから始まる補助記憶装置の歴史
5. 補助記憶装置の種類と例
6. 補助記憶装置の役割
7. 補助記憶装置の種類とその特徴
8. ディスクアレイ
補助記憶装置とは、主記憶装置の記憶容量を補うための補助的な役割をもつ記憶装置です。 コンピュータの5大装置には含まれていませんが、現在のコンピュータシステムには必要不可欠な装置です。
補助記憶装置は別名で補助記憶装置と呼ばれます。
補助記憶装置の英語はAuxiliary Memory Unitsです。
以下のイメージは代表的な補助記憶装置の例としてSSD、USBフラッシュメモリを撮影したものです。 SSDはUSB接続の外付けのものと内蔵タイプの2種類をピックアップしてみました。
補助記憶装置の処理機能には、次のようなものがあります。
主記憶装置はCPUが直接読み書きに使用する記憶装置で高速な記憶装置が使用されます。 補助記憶装置は主記憶装置以外の記憶装置で主記憶装置よりも低速だけれど安くて大容量な記憶装置が利用されています。
主記憶装置 | CPUが直接読み書きする記憶装置。高速で高価。 |
---|---|
補助記憶装置 | 主記憶以外の記憶装置。低速で安価だが大容量。 |
主記憶と補助記憶を合わせて仮想記憶として実際よりも主記憶を大きくするOSの機能があります。これはスワップといいます。 一般的なPC(OS)はどれもこの機能が存在して動作しています。
主記憶の容量が十分に大きくないと低速な補助記憶に作られたスワップファイルが使用され、パフォーマンスが劇的に低下します。 これを知っていると、メインメモリの容量が十分できない場合はOSが使用するディスクはHDDではなく、それよりも高価ですが高速なSSDにするといった方法が思いつくと思います。
ここでは簡単に補助記憶装置の歴史について触れていきます。
コンピュータも当初は記憶媒体として紙を使用していました。 紙テープは、長い紙テープに決められた間隔で「穴」を開けて0と1のデータを表現して保存したものでした。
次に紙テープの改良版として登場したのがパンチカードでした。 パンチカードは、資格の試験などで使われるマークシートのようなカード形式の紙を使用した記憶媒体です。 1枚のカードに約80バイトのデータを格納することができます。
そして、磁気テープが登場しました。当初は大型のものでしたが、カセットテープとよばれる小型化された磁気テープが登場しました。
そして、フロッピーディスクが登場します。フロッピーはWindowsなどの保存のアイコンに使用されるものです。 フロッピーディスクドライブは略してFDDといい、FDDの容量は3.5インチで約1.4MBでした。
その後、現在はSSDが主流となってきていますがその前の補助記憶装置の主役のハードディスクドライブが登場します。 省略してHDDと呼ばれます。
補助記憶装置の種類と例を見ていきます。
補助記憶装置の種類と例をまとめた一覧です。
種類 | 補助記憶装置の例 |
---|---|
磁気テープ | DAT(Digital Audio Tape) |
磁気ディスク | フロッピーディスク、ハードディスク、Zip、SuperDisk |
光磁気ディスク | MO(Magneto-Optical)Disk |
光ディスク | CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD-ROM、BD |
半導体メモリ | SSD、USBフラッシュメモリ、RAMディスク |
補助記憶装置には、以下のような役割があります。
主記憶には、高価で高速なメモリが使用されます。高価なため、あまり容量は大きく出来ません。 そこで主記憶の容量の不足を補うため、主記憶より安価で低速だけど大容量な記憶装置が使用されます。
主記憶のメモリは、電源を切ると消えてしまいますので、 主記憶に記憶されていたプログラムやデータは消えないところに保存しておく必要があります。 その電源OFF時のデータを保存する役割が補助記憶装置にあります。
補助記憶の種類には、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどがあります。 各補助記憶を扱う補助記憶装置の特徴について見ていきます。 (光磁気ディスクや磁気テープもありますが割愛しています。)
フラッシュメモリの種類とその特徴です。
SSDはHDDと同じ見た目で同じIFに取り付けられるフラッシュメモリを使用した記憶媒体です。 記憶媒体にフラッシュメモリーを使用しているので、モーターやヘッドのような機械的な可動部品がないため、消費電力が低く、軽量で、しかも高速です。 また、耐衝撃性にも優れていています。HDDよりも高価ですが、普及して以降はHDDよりも値下がりのペースが速く、PCのHDD時代は終わりを迎えつつあります。
USBフラッシュメモリは、USBを用いてコンピュータに接続してデータの読み書きを行う半導体メモリを用いた外部記憶装置のうち、別途メモリーカードやリーダライタを必要とせずに単体で動作する外部記憶装置です。
SDメモリカードは、SD規格によるフラッシュメモリで、カードタイプの記憶装置です。 デジカメやノートパソコン、スマートフォン、携帯ゲーム機など多くの電子機器で使用されています。
磁気ディスクの種類とその特徴です。
ハードディスクは、磁気ディスクの一種ですが、このハードディスクの読書きを行う装置がHDDです。 特徴として、磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す記憶装置です。
光ディスクの種類とその特徴です。
CDやDVD、ブルーレイなど、データの光ディスクの読み書きに使用する装置です。 記録された情報の読み出しにレーザー光など、光を利用する補助記憶装置です。
CD-R/RWドライブは、CDの読み書きに使用する装置です。
ブルーレイドライブは、ブルーレイの読み書きに使用する装置です。
DVD-R/RWは、DVDの読み書きに使用する装置です。
光ディスクのデータ記録方式についての補足です。
パケットライティングは、光ディスクへの書込み方式の一つです。 通常のCD-Rでは書込みの単位はトラックになりますが、それをより小さなブロックに分けて書き込めるようにしたものです。 小さな単位で書込みが出来るので、フロッピーディスクやMOのような感覚でCD-Rを利用できます。
磁気テープ装置は、カセットテープなどの磁気テープを扱う装置です。
その他補助記憶装置関連の用語です。
トラックとは、フロッピーディスクやハードディスク、また、CD-ROMやDVDなどのディスク状の記憶媒体における最小の記録単位のことです。
シリンダは、円筒、円柱という意味の英単語で、磁気ディスク記憶装置の記録単位の一つで、複数のディスクの同じトラックをまとめた領域のことをいいます。
ブロック化因数とは、1つのブロックに含まれるレコードの数のことです。
ブロック間隔は、ブロックとブロックの間にある、データが記録されない領域のことです。
セクタは、円盤状(磁気ディスク、光学ディスク等)の記憶装置のデータ書き込みの最小単位のことをいいます。
デフラグメンテーションとは、コンピュータのファイルシステムにおけるフラグメンテーションを解消することをいいます。
ディスクアレイ(disk array:ストレージアレイ:Storage Array)は、複数のストレージ製品と外部で接続。 それらでRAIDを構成して信頼性の向上や性能の向上を図った装置です。 補助記憶装置として主にサーバー用の外部記憶装置として利用されます。
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